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【オーナー様向け】すぐに家賃を下げるのは危険/空室対策の検討ポイント(2020.12.21)
- お役立ち情報
- 2020.12.21
空室率の高いエリアで賃貸物件を展開する場合は、ライバル物件との差別化が非常に重要です。そのため、オーナー様の中には、家賃・管理費の値下げやリノベーションといった施策を取るケースも少なくありません。
しかし、こうした施策の実施は空室対策としては確かに有効なのですが、当然ながら収益も悪化するため慎重に行うべきでしょう。
そこで今回は、賃貸物件のオーナー様向けに、空室対策を検討する際に抑えるポイントを紹介します。費用対効果の高い空室対策を行うための参考にしていただけますと幸いです。
ターゲットの見直し
ライバル物件との差別化を図る第一歩として、ターゲットの見直しを行いましょう。
まず、オーナー様の物件がある半径5km周囲に、どのようなライバル物件があるのか調査を実施します。そのうえで、成約率の高い物件の条件を洗い出すことが必要です。
すると、家賃や設備などの条件とともに、どのような属性の人達が入居しているのか見えてくると思います。
例えば、近くに大学があるから漠然と学生をターゲットにしていたが、実際に入居率が高いのはシニア層だったというケースもあり得るでしょう。このような場合は、いくら学生向けの施策を打っても、入居率が上がる可能性は低くなってしまうものです。
しかし、
・高齢者の一人暮らしが多い
・ペット可の物件は入居率が高い
・ネット無料の物件は若者の入居率が高い
・外国人の方の入居率が多い
など、ターゲット層の解像度が明確化すれば、設備投資のポイントなどもハッキリするため、入居率の増加につなげやすくなるでしょう。
そして、ターゲットの変更が必要だと判断した場合は、積極的に成約しているライバル物件の募集内容を調査することも大切です。入居者目線で改めて確認することで、今の物件に何が必要なのかがより明確になります。
ニーズの高い設備を追加
ターゲットが確定したら、成約率の高い物件の募集内容と照らし合わせ、不足している設備が何なのか明確にしましょう。もし、立地や間取りなどがターゲットニーズにマッチしていても、必要最低限の設備がなければ入居率は下がってしまいます。
ターゲットニーズの高い設備
入居者に人気のある設備は、当然ながらターゲットによっても異なります。そのため、前述したように、ライバル物件と比較して足りない設備の積極的な導入を検討してみてください。
例えば、基本的な家具や家電設備をターゲットの好みに合いそうなものを揃えておくと、入居率が上る可能性も高くなるでしょう。エアコンやソファ、ベッドなど基本的なものであれば、それぞれ数万円程度の出費で済みますので、費用体効果は高いはずです。なお、新品ではなく中古品でも構いません。
一方、意外に見落としやすいポイントが、室内のカラーコーディネートでしょう。若者やファミリー層、シニア層では好まれる色や雰囲気がそれぞれ異なります。
物件の内見に行った際「部屋の立地や広さは問題ないのだが、内装がイマイチ……」という経験が、多くの方にあると思います。特に築年数が長い物件によくありがちです。
しかし、壁紙や床の色などを、ターゲットが好む素材や配色に変更するだけで、部屋の雰囲気が一気に変わります。「この物件に住みたい!」と思ってもらうためにも、専門の業者に相談して、ターゲットに合ったカラーコーディネートをお願いしてみるとよいでしょう。
あらゆる層に響く定番設備
設備の中には、属性に関わらず、すべての入居者が欲しがる定番設備があります。
例えば、TVや照明、ドアフォン、ガスコンロ、ウォッシュレットなどが代表的です。どれも基本的な設備ではありますが、意外に付いていない物件も多いため、差別化が図りやすい要素といえるでしょう。
また、最近はスマートフォンやパソコンなどを、あらゆる年代の方が利用するようになったため「ネット無料の物件」も定番になりつつあります。若者はスマホやゲーム機、ファミリー層はテレワーク用のパソコン、シニア層はネット検索用のパソコンといったように、ネットなしの生活は今や考えられません。
したがって、入居率を上げるためには、ネット無料化の検討も前向きに行う必要があるでしょう。
内見からの成約率をアップさせる
ターゲットが定まり、ニーズの高い設備が準備できれば、内見者が増加してくるものと思われます。せっかく内見にまで来てもらうのですから、ちょっとした部分にも気を使って入居率をアップさせたいところです。
まず、内見が決まったら、室内をきれいに清掃しておきましょう。スリッパなどの準備はもちろん、仕事終わりに来られる方もいらっしゃいますので、照明も点く状態にしておくことが必須です。また、このとき前述した設備を設置して、モデルルームのように見せられると効果てきめんでしょう。
次に、物件の共用スペースもきれいに掃除しておきましょう。共用スペースが汚いと、内見に来てくれた方に対して、
「どんな人たちが住んでいるんだろう……」
「管理会社が機能していないのかも」
といった悪印象を与えかねません。そのため、エントランスやゴミ置き場、駐輪場といった共用スペースを内見前に清掃しておくことが重要なポイントです。
内見で良い印象を与えても、共用部分が汚いことで足をすくわれては、元も子もありません。細心の注意を払いましょう。
家賃や管理費を下げる前にやるべきことはある
今回は、賃貸物件のオーナー様向けに、空室対策を検討する際に抑えるポイントを紹介しました。
・ターゲットの見直し
・ニーズの高い設備を追加
・内見からの成約率をアップさせる
上記3ステップを踏むことで、効果的な空室対策につながることでしょう。お持ちの物件の価値を最大限に高めることで、入居率を上げていただますと幸いです。